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喜ばしいことだけれど、喜べないこともある。
4年ぶりのお祭り
コロナのおかげ(?)で、私たちの楽しみの多くが奪われてきました。
旅行はもちろん、お祭りもほとんどが中止でした。
生きていくのに娯楽は必須ではないけれど、ないと味気がないですね。
2022年10月11日、ようやく日本でも個人旅行が解禁し、
日本国内でも様々な規制が緩和されて、やっと三社祭などといったお祭りも再開され
3年近く我慢し続けた私たちにようやく希望の光が見え始めました。
そして4年ぶりに、遂に、あの大イベントが帰ってきたのです。
隅田川花火大会!!!
実に4年ぶりに開催された隅田川花火大会。
毎年テレビ中継もされて、日本全国で愛されている夏の風物詩です。
しかし乗務員の中には、複雑な心境の方もいるかもしれません。
その根幹となるのが……
魔の交通規制
この交通規制がある間は正直、浅草近辺に近寄りたくないですね…
規制だけでなく周辺道路が混雑しています。
普段使っている道も迂回しないといけなかったり。
花火大会と東京マラソンは我々の天敵です(心の声)。
タクシーの出番
しかし、タクシーの需要があるのも事実。
毎年この時期になると、花火大会のおかげで、浅草駅など周辺の駅は大混雑。
(やっと乗れた電車でも、ぎゅうぎゅう詰めにされるのです….。)
浅草駅を諦めて、1時間近くかけて上野駅まで歩いたりする人たちで溢れかえったりもします。
(賢い人は浅草周辺のホテルに泊まる人たちもいるそうです。)
大変人気のある花火大会で、群衆が押し寄せて花火を見るので
花火を見ているのか、人を見ているのかわからなくなるくらいです。
ただ、近くで本物の花火を見たほうが、音も大迫力で楽しめるので
こぞって人が浅草周辺に集い、結局帰路にも長蛇の列ができるのです。
それに東京の夏を味わったことのあるあなたは、花火大会の帰りに歩き続けることがいかに地獄か、想像つくでしょう。
暑くて湿気もひどい熱帯夜に追い打ちをかけるかのように、
人の熱気に包まれながら歩くのでは、せっかくの花火の余韻にも浸れません。
浴衣を着て下駄を履いているとしたら、歩きづらさに嫌気がさし、
せっかくの夏の思い出が台無しになってしまいます。
そんなときに、タクシーに乗り、涼しい車内で足を広げて帰れるのは
この上ない極楽であり、究極の快適です。
そんなわけで、乗務員も仮説を立てて、人だかりの戦場に向かうわけであります。
規制や混雑から逃げるか、歩き疲れている人を狙いに行くか。
それは乗務員次第です。(私は逃げます。)
ちょうどコロナ真っ只中で就職活動をして
タクシー会社に入社した私は、花火大会の交通規制を経験したことがないのですが
…考えただけでぞっとします。
東京都内でイベントがあるときは、嬉しいのか憂鬱なのか複雑な思いでした。
交通情報にアンテナをはった環境下で
ピーポくんの顔を見るたびいつも嫌な予感がしていました。
交・通・規・制
という響きも耳を塞ぎたいくらいです。
それでも花火は美しい
規制も混雑も夏の暑さも、残酷だけれど花火は美しい。
夜空に咲き誇る姿は、誰しもが笑顔になれます。
その魔力に引き寄せられるように人々は花火大会へ繰り出します。
P.S
花火大会の前、偶然にも
ばったり、駅で父と遭遇しました。