Penny Lane is in my ears and in my eyes (by The Beatles)

ビートルズが流れているテラス席で厚切りトーストに嚙り付き、
朝日に輝く紅茶で流し込む。
「PENNY LANE」と書かれた看板の近くにはなぜかAbbey Roadがある。
そんなベーカリーカフェは、イギリスではなく日本の栃木県にあります。
栃木といったら日光東照宮とか宇都宮餃子に、佐野ラーメンでしょうか？
そんな栃木県に、ビートルズファンなら絶対楽しめるベーカリーレストランが存在します。

東京からまっすぐ北へ

タクシー会社に勤務していた時に聞いた実話です。
文京区本郷にある東京大学医学部付属病院にはタクシーの専用乗り場があります。
乗務員さんがあるお客様に行き先を尋ねると
「栃木県宇都宮市まで。」
と衝撃的なオーダーが入りました。
東北自動車道でまっすぐ行って2時間はかかるでしょう。
下道なら上野まで行って、国道4号線をずっとまっすぐ北上していくと、栃木県に着きます。
どちらもルートは単純ですが結構遠いですし、片道で4万円は最低でもかかります。
新幹線や電車で行くよりも圧倒的に高いです。
このお客様を引いた乗務員さんはラッキーですね！

そんな栃木県には伯父が移住していて、古民家をリノベーションしたゲストハウスのお手伝いをしています。そうです、飯田橋の三州屋を教えてくれたあの伯父です。
伯父に逢いに栃木まで行くと、東京よりも気温が低く、秋桜が秋の訪れを告げていました。
そんな伯父が連れて行ってくれたのが、BAKERY PENNY LANEです。

早朝の那須、人だかり

BAKERY PENNY LANEは朝8時にオープンします。
本店がある那須まで車で1時間弱かかる矢板市のゲストハウスに宿泊していた我々は、朝6時に眠気や寒気と闘い、車で向かいました。
開店1時間前の朝7時に到着し、予約表に名前を書いて待機しましたが、かなり寒かったです。
那須の標高の高い地域で早朝の10月は、白い息が出るほどの寒さです。
軽装で来たことを後悔しました。
そんな寒空の中、開店1時間前なのに既に何組かが列に並び、
開店時間になると既に長蛇の列ができていて、警備員が何名か配置されるほどでした。
本店の人気ぶりは恐ろしいです。
土日祝日は予約もできないので、並ぶしかありません。

まるで博物館なベーカリーレストラン

なぜこんなに人気なのかは、行けばわかります。
ここはただのベーカリーレストランなのではなく、至る所にビートルズのモチーフが散りばめられていて、まるで博物館のようです。
レストラン内には沢山の絵や写真、楽器も飾られていて、
ジョン・レノンとオノ・ヨーコにまつわる作品もあります。
聞けばBAKERY PENNY LANEのオーナーがビートルズの大ファンで、
店名も曲名から取ったんだとか。
ビートルズ好きの
ビートルズ好きによる
ビートルズ好きのための空間です。
パンはもちろんのこと、ビートルズの世界を楽しむために訪れるのも良いかもしれません。

Abbey Roadではビートルズのメンバーと一緒にジャケットを飾ることもできます。
私はジョン・レノンのポーズを真似しました。

父はジョージ・ハリソンと思いきや

違いました。
マックスウェルの銀のハンマーを振りかざしてやりたい。
(※ビートルズファンならこのジョークがわかるはず）

Breakfast at Penny Lane

さていよいよお待ちかねのモーニングです。
焼きたての厚切りトーストが美しいモーニングプレートには、
バターたっぷりのスクランブルエッグやソーセージが。
コンソメスープと珈琲・紅茶はおかわり自由です。
シンプルなモーニングプレートですが、これを爽やかな朝の木漏れ日の中で、風を感じながらビートルズを聴いて出来立てのパンを食べることに価値があるのです。
那須の風は気持ちいいですよ。

優雅な朝食を楽しんでいる間、先に食べ終えた父はベーカリーの列に並び、
パンを買っていました。

代表作のブルーベリーブレッドやリンゴスターという名のアップルパイも手に入れましたよ。
リンゴスターはリンゴがごろごろと入っていて、まさにアップルパイ界のスターでした。

もちろんモーニング以外のメニューも充実しています。

^{BAKERY PENNY LANE那須店
〒325-0301 栃木県那須郡那須町湯本656-2
https://pennylane.company/}

古民家をリノベーション「WASHINKAN」

今回の旅行での宿泊先は伯父が手伝う矢板市内のゲストハウスです。
矢板はかつて江戸時代、会津中街道沿いの宿場町だったそうです。
山と田んぼに囲まれたのどかな所にひっそりと一軒、古民家が佇んでいます。
ゲストハウスの隣にはブックカフェがあり、こちらもなかなか雰囲気が良かったです。

蜻蛉がぶんぶんと飛んでいて、我々家族のところに何匹か止まりました。

ゲストハウスはまるまる一軒貸切のため、大人数で泊まるのに最適です。
なんと13人まで泊まれますよ！
ハンモックは大人も子供も楽しめます。

五右衛門風呂に入るというなかなかできない体験もここで実現できます。

^{※そもそも見えてないですが念のためぼかしました。}

シェアキッチンの目の前には皆で食事を楽しめるように大きなテーブルがあり、
寝る前に家族で音楽を流しながら語らいました。

この日の夕飯はBBQ！我が家はもちろんラム肉を必ず食べます。

新鮮で美味しいお肉は近くのお肉屋さんでGETしました。

地元の野菜はスーパーや道の駅の他にも、パン屋さんで売っているケースもあります！
ピザ窯もあるのでピザを焼くこともできるらしいですよ～♪

夜は布団を敷いて寝ます。
あくまでも人の家を借りているわけですのでお掃除は必ず自分たちでします。
ちなみに玄関にある自転車を借りることもできます。
なんだか日本の田舎に移住した気持ちになれますよ。
「日本の田舎大好き！日本生活を体験してみたい！」
という訪日観光客にとっても最高の場所だと思います。

^{WASHINKAN
〒329-2511 栃木県矢板市山田1096
https://www.washinkan.jp/#contact-information}

地元民おすすめのスイーツ

ペニーレインで朝食をとった後、地元民がこっそりおすすめするスイーツを2箇所案内してくれました。

①まじょの森

那須にひっそりと魔女がやっているジェラート屋さんです。
(※オーナーは人間です。安心してください。)
まるで森の中にある魔女の小さな家のような外観をしていて、
中に入るとかわいいおもちゃがたくさん飾られています。

定番から季節限定のフレーバーまでラインナップは様々。
この日の季節限定はいちじくでした。

手作りのケーキや焼き菓子もあるのですが、かなりクオリティが高いです。
テラス席には落書きスペースがあり、来訪者たちの作品で埋まっていました。

_{まじょの森
〒325-0302 栃木県那須郡那須町高久丙1204-25
https://www.facebook.com/majoko3/?locale=ja_JP}

②lea momona

美味しいフルーツサンドが食べたい？
ならばここです。
lea momonaとはハワイ語で「喜ぶおデブちゃん」
という意味だそうです。
なんといってもフルーツサンドのフルーツがとてもフレッシュ！
ホイップクリームがこれでもかというほどたっぷり使われています。
食べたらフルーツやホイップクリームが溢れだすのでご注意を。

更にはフルーツサンドを作る際に余った食パンの耳も無料でもらえます。
フルーツサンドは予約して取り置きも可能です。
日本発祥のフルーツサンド、この機会に是非いかがですか？

^{lea momona
〒329-2712 栃木県那須塩原市下永田3-4₋271
https://leamomona.com/}

大人になってやっとわかったこと

余談ですが、私が中学生のころに自宅で父が英語の宿題を出してくれていて、
内容は洋楽の翻訳でした。
自宅にあるビートルズやジョン・レノンのCDを引っ張り出して、
自分で好きな曲を選んで翻訳していました。
でもビートルズの曲、文法は簡単なんですけど翻訳しても意味がわからないんです。
そのまま翻訳しても「これでいいのかな？」と心配になるほど不思議な歌詞ばかりなんです。
Abbey Roadの3曲目、「Maxwell's Silver Hammer」も翻訳が完成してちょっと心配でした。
大人になってやっと少しずつ解釈ができてきましたが、中学生には難しい宿題でした。
でも大人になって、やっと解けてきた気がします。

P.S. I Love You